オーストラリアの中国領事館が、シドニー都市圏の地方自治体ジョージズ・リバー・カウンシルに警告を繰り返していたことが判明しました。調査によると領事館側は過去に12ヵ月の間、8回も警告を行っています。
警告内容はオーストラリア国内の中国語メディア「Vision China Times」との取引についてでした。このメディアは中国共産党に対して批判的な中国語記事を掲載したことが原因で、度重なる嫌がらせ行為を受けてきました。中国国内の広告主も、中国政府、諜報機関からの脅しにより、広告掲載を取りやめています。
Vision China Timesのゼネラルマネージャーは「中国共産党に従わないメディアということで、攻撃を受けている」と語ります。「中国領事館はメディアという物はなにかしらの形でコントロールできなければ気に入らないのです」
この地域はオーストラリアでも特に中国系が多く、Vision China Timesは地方自治体主催の2018年春節イベントのスポンサーとして名を連ねていました。
しかし2018年の1月に中国領事館が「反中メディアがスポンサーにいる。我々はジョージズ・リバー・カウンシルとの関係を重要視しており、今後も良好な豪中関係を築くという自治体の姿勢に変更が無い事を望む」と警告。自治体は即日Vision China Timesをスポンサーから除外しました。
後にVision China Timesは自治体側に抗議、「独立系中国語メディアとして我々が圧力に直面することも、この自治体が他国政府から圧力を受ける可能性も重々承知しています。しかしながら自治体主催のイベントというのは、地域コミュニティのためのものであり、国際交流が目的ではないでしょう。自治体側は他国政府ではなく、地域コミュニティの利益を鑑みて判断を下すべきです」と主張しました。
2018年末、ジョージズ・リバー・カウンシルは再び2019年度の春節イベントスポンサーとしてVision China Timesを迎え入れました。中国領事館側も、2019年2月に「総領事はこの決定に失望しており、今回の春節イベントへの出席を取りやめることとなりました。この件について領事が話し合いの場を持つことを希望しています」と警告を送りましたが、自治体のイベント告知サイトを見る限り、2019年度は無事Vision China Timesがスポンサーのまま開催されたと思われます。
オーストラリア放送協会では、夜8時放送の調査報道テレビ番組でこの問題を取り上げる予定とのことです。
海外の反応
◆とてつもない話だ。
↑中国は世界一センシティブな国だよな。何にでも文句つけてくる。
↑文句が問題なんじゃない、服従させようとするのが問題。
◆中国が幅を利かせてるところが、オーストラリアにあるみたいだな。
↑しかも政府は、オーストラリア人が中国で違法に拘留されてるのに何もしない。オーストラリア国籍のウイグル族の子供が、新疆ウイグル自治区の収容所にいると判明してるし、大人も沢山収容されてる。彼らは拘束され、パスポートを取り上げられてるんだ。何名かは解放されたけど、完全な自由は与えられず、警察に賄賂を渡さなければ再逮捕される。パスポートが無いから、領事館や外交援助無しには、永遠に足止めされてるも同然なんだよ。
↑……俺、その拘留された市民側だったことがある。
オーストラリア大使館側は俺の居場所を知らされてなかったって話だ。抑留が解けてから初めて大使館から連絡があって、無事か確認された。
48時間違法に拘留され、その後18日間も拘留所にいたんだが、なぜその間に一度も連絡してくれなかったのか尋ねたら、「拘留最終日の一日前に、初めて中国警察からあなたについて連絡があったんだ」と説明された。
大使館の担当女性はこの事態をとても不満に思っていたみたいで「彼らはいつもこういう事をするの……連絡できずに申し訳なかったわ。でも向こうをルールに従わせることもできないの」という感じのことを言われたよ。
パスポート無し、いつ終わるか分からない拘留、そして誰も自分の居場所を知らない……恐ろしいよ。
↑中国には行かない方がいいと思えるコメントだ。
◆フリーチベット、台湾独立もよろしく。
↑そのうち中国共産党の工作員がこのコメントにしこたま低評価入れていくんだろうな……。
↑フリーチベットは実現困難だと思う。中国共産党はあそこを人種構成から変化させているんだよ。チベットには今600万人のチベット民族がいるんだけど、だんだん数が減っていっている。でも750万人の漢民族は増える一方だ。
↑そこで諦めるから「実現困難」なんだよ。
◆中国共産党は何にでも口を出す。彼らの手先はどこにでもいて、周囲を振り回したり脅したりしてる。
◆いったいどうしたんだオーストラリア。
↑外資に乗っ取られたんだよ。いまや人口の3分の1近くが外国生まれで、国への結びつきや忠義が無いんだ。シドニーでは中国語能力必須の仕事が少しずつ上昇し続けているし。政府の連中はできるものはなんでも売り渡して、未来の事なんかちっとも考えてやしない。
◆オーストラリア人として、クッソ腹立たしい記事だ。
◆総領事が出席しなくても大して影響出ないよね? 地元の中国系市民が大事なんであって、中国政府は関係ないだろ。
◆オーストラリアがなぜ中国のこういう行為を許容しているのか理解に苦しむ。中国共産党はあからさまな大漢民族主義のファシストだろ? それって悪い事じゃなかったのかい?
↑そんなの、うちの輸出の大半をどこの国が占めてるのか考えてみなよ……。