名作の冒頭に「そして殺戮が始まった」と加えると面白い―洋ゲー「Half-Life」の脚本家が提唱

名作が一気にホラー&サスペンス風味になってしまう、恐怖の小説メソッド「レイドロー・ルール」が海外のTwitterで話題になっています。
事の発端は、こちらのマーク・レイドローさんのつぶやき。

「大抵の物語は、冒頭部分に”そして殺戮が始まった”と付け加えると面白くなるよ」

この面白いアイデアに皆さんノリノリで続きます。パブリックドメインになっている本を中心にご紹介いたしまししょう。

「プレゼントのないクリスマスなんか、クリスマスじゃないわ。」と、ジョウは、敷物の上にねそべって不平そうにいいました。そして殺戮が始まった。 (若草物語)
不満を抱えたジョウが「プレゼントくれないならヤッてしまえ」と叫ぶシリアルキラーみたいです。

むかしむかしあるところに4ひきのこうさぎがおりました。なまえはそれぞれフロプシー、モプシー、カトンテル、ピーターです。そして殺戮が始まった。 (あなうさピーターのはなし)
兄弟で骨肉の争いをするマフィアの話でしょうか。映画でありそうです。

先ず第一に、マアレイは死んだ。そして殺戮が始まった。 (クリスマス・カロル)
アマレイ老人の復讐劇ですね、これは。本来の主人公を差し置いて活躍しそう。

はじめに神は天と地とを創造された。そして殺戮が始まった。 (口語訳聖書-パブリックドメイン)
本場の方が言った冗談ですから真に受けないでくださいね! 筆者は宗教関係には口出ししない主義だからね!! というか向こうの人ってそこそこ信心深いくせにすぐ宗教ネタのジョーク言うよねー。

彼は老いていた。小さな船でメキシコ湾流に漕ぎ出し、独りで漁をしていた。一匹も釣れない日が、既に八四日も続いていた。そして殺戮が始まった。(老人と海)
さすがに84日も不漁だったら、ぷっつんしちゃうってもんです。そういえば中年男性が社会に ぶち切れる『フォーリング・ダウン』って映画がありましたね。



以降は残念ながらパブリックドメインではない本なので著作権に関わるため翻訳はしませんが、ぜひ雰囲気でお楽しみください。

「はらぺこあおむし」より。なんか「はらぺこ」って単語がすごく物騒な感じに聞こえます!

「プーさん」より。殺戮と一番かけ離れた存在ですが……。向こうでも日本のプーさんやミ○キーネタみたいなジョークってあるんですかね。

技術書系も面白いです。OpenGLについて説明しているのに唐突な殺戮開始。


発端となったマーク・レイドローさんは小説家であり、有名な洋ゲー「Half-Life(ハーフライフ)」シリーズの脚本を担当された方でもあります。そんな彼が提唱した「冒頭殺戮メソッド」。Twitter上では#LaidlawsRuleなんてハッシュタグも出ました。日本でも「#小説の冒頭に_そして殺戮が始まった_を加える」なんてハッシュタグがTwitterで流行るでしょうか!?