正直ぼったくられてる気がしてならないのだが、完全にこちらに非があるのでしょうがない。それに実際に修理するのは退去時で構わないので、住んでいる間は適当に塞いでしまってOKとの許可をもらった。
どうせ引っ越すとしても数年以上先になるだろうし「業者に頼まず、自分でなるべく安く違和感なく補修できるならそっちの方がいいや」とDIYしてみることに。
修理キットは以外と安い。壁の穴をパテで埋めよう
今回使用したキットはこれ。千円以内で買える物をチョイスした。・アミテープ
・パテの粉
・ヘラ
の3種類がセットになっていて、これを買うだけで石膏ボードの穴が修理できる。
穴の大きさは大体10cm程度までいけるらしい。
Amazonのレビューには「ヘラは別の物を買え」「アミはもっと大きいのを使え」「サンドペーパーが必要」などと書かれているが、一切必要なかった。
立派な道具が無くたって、丁寧に作業すれば問題ない。
壁穴の修理1:アミテープを貼る
ガムテープのように巻かれたアミテープが入っているので、穴を覆うように横方向と縦方向それぞれに細いアミを貼ろう。隙間を作ってはいけない。最終的にはアミが2重になるイメージだ。
もし強度が心配なら、アミを貼る前に穴の裏から割り箸などを当てて接着しておくと良いらしい。今回は接着剤が手元になかったのでやらなかったが、それでも最終的に十分な強度が出た。あくまで参考情報として書いておく。
壁穴の修理2:パテを練る
粉400gに対して水160ccとなっている。大体粉は半分にして水も80cc程度にしたが、ちょっとボソボソ過ぎたので水を足す。この辺は自分が扱いやすい硬さにするのが一番だと思う。あまり硬すぎると、この後でアミに塗り込みにくいし、水っぽすぎると垂れてくると思う。多少失敗しても、水か大量にある粉を継ぎ足せば良いので安心しよう。
壁穴の修理3:パテを塗り込む
あとはアミテープに、ひたすらパテを塗り込む。網の裏にパテがたくさん行けば行くほど、強度は増す。手早くやろうと焦らなくても良い。別に数分でパテが乾くようなこともないので、丁寧にゆっくり作業して大丈夫だ。
とにかくたくさん塗り込んで、これ以上はぽっこり盛り上がって無理! となるまでやろう。
壁穴の修理4:パテを平らにならす
余計なパテを落として、面を平らにする作業。定規のような物を当てて、一気に上から下にスライドさせれば良い。付属のヘラだと小さかったので、家にあった木のヘラを使った。アイスの平たい棒みたいなものだ。
別にまっすぐなら何でも良いので、それこそ定規でも良いし、割り箸でも良いと思う。洗えばパテは落ちるのだから。
壁穴の修理4:パテを乾かす
後は数時間放置してパテが乾けばOK。今回は量も少なかったせいか、1~2時間で表面は乾いた。指などの汚れは水で流せば落ちる。石こうの成分が水道管に残るのも嫌なので、大きめの容器に水を張ってその中で洗った。
汚れた水は家の外の排水溝など、大きめの配水管がある場所に捨てれば良いと思う。
真っ白な修理後が気になるなら、クロスの型取り+着色で違和感が薄れる
クロスが真っ白な家というのはほとんど無いと思う。修理用のパテは本当に真っ白なので、どうしても違和感が出る。修理自体は済んだが、なるべく違和感を残したくないのでここからさらに一工夫してみた。
クロスの型取りキットで、元の壁紙パターンを真似る
これまた千円で買える修理キットがあった。残っているクロスから型を取って、パテに凹凸をつけるキットだ。レビューで「色が移った」などと書いている人がいるが、そんなことは一切無かった。乾燥に気をつければ問題ない。
日本ミラコン産業 クロスの補修 クロス型取りなおし3点セット M-503
クロス型取り1:型取り剤を練る
まず型取り材AとBを指で練る。青と白が混ざって均一になったら準備完了だ。ここはあまり時間をかけると乾いてしまうので、手早く一気に練ろう。 なお練っているときに分かると思うが、色が移るような感じは全然しない。練り消しみたいな感じで、指も汚れなかった。
クロス型取り2:型取り剤を壁に押しつける
穴の近くの似たような模様の部分に押し当てて、薄くのばしていく。ちなみにこのとき、修理した穴の強度が以外とあると分かって安心した。
結構ぐいぐい伸ばしても違和感がなく、一気に広げられた。
クロス型取り3:型取り剤を乾かす
大体5分で固まるらしい。今回は念のため数十分放置した後に、固まったのを確認し、さらにドライヤーで一気に乾燥させておいた。あとはぺりぺり剥がせば凹凸のあるシリコンっぽい型ができあがる。
クロス型取り4:パテ材に色をつける
型を押しつけるためのパテ材はこれまた白い。だがこのパテ材の良いところは、絵の具などと混ぜて使用できるのだ。我が家には絵の具がなかったので、壁紙クロス用の水性塗料を別途購入した。これまた300円以内だった。実にお安い。
少しずつ様子を見ながら色を足していく。今回はほんの少し黄みがかったクロスに合わせてエッグホワイトを選んだが、若干クロスの方が暗かった。
ボールペンでビニールの上に線を書いて黒色のインクを混ぜてみたが、全く同じ色というわけにはいかなかった。
完璧を求めるなら、黄色/茶色/グレーあたりをそろえておくと良いかもしれない。
クロス型取り5:パテ材を穴の表面に伸ばす
色に納得がいったら、修理済みの穴の白い部分を覆うように、パテを伸ばしていこう。修理後に厚みが気にならないように、なるべく薄くなるよう伸ばすべし。
本来小さな穴埋めにも使える材料だが、薄い表面だけなので今回パテ材は結構残ってしまった。
クロス型取り6:型でパテ材に凹凸をつける
パテ材が乾ききらないうちに、青い型をぎゅっと押しつける。型よりも大きめの、軽くて平らなものを使うと良い。お盆とか下敷きとか。
均一にパターンがうつるように、力をほどよく入れよう。
パテ材はそんなにすぐには乾かないので、何度でもやり直せる。
クロス型取り7:パテ材を乾かす
あとは乾けばおしまい!さすがに「どこに穴があったか分からな~い」とまでは無理だろうが、「うわぁ修理の跡が真っ白」から「ああここ修理したんだろうな」程度の色の違いにまではなったと思う。
千円で穴は修理可能。あとは色をじっくり合わせれば合わせるだけ完璧な仕上がりになる。
もっと使う塗料を混ぜれば、もう少し色味はクロスに近づけられたはず。絵の具をいろいろ持っている人は、どうせ表面のパテ材は少なく済むだろうし、白いままのパテを予備で残しておいて色味調整に力を入れた方が良いと思う。
ただまぁクロスも年々黄ばむだろうし、退去時にもう少し色が馴染んでいてくれたら……と甘い期待をしてしまうのだった。